シェイクスピア『夏の夜の夢』を、鋭い視点で再評価した本作は、その演出方向にふさわしく、洋楽ロックの生演奏と共に、圧倒的世界観を誇る「吉祥寺曼荼羅」で上演されます。

曼荼羅といえば、関東で一番古い老舗ライブハウス。地下に潜る迷宮のような場所は、本作の妖精が跋扈する深夜の森そのもので、バンド演奏が始まると五体に響くサウンドは一級です。

ライブ演奏は、数々の洋楽ロックをレパートリーに持つ実力派バンド、FURUCHANS。このバンドの演奏を聴きに遠方から訪れるファンも多いメタルバンドです。今回作品の登場人物としても舞台上に立つ彼らが、シェイクスピアといかにコラボするのか、大きな見どころです。

俳優として出演するのは、演劇ユニットキングスメンの主演俳優、平澤智之、高村絵里、さらに客演として西村正嗣、ゲスト出演に遠藤栄蔵。今までの公演との違いは、出演者全員がシェイクスピア作品を主としてに活動してきた俳優であること。あくまでもまっすぐな、シェイクスピア作品への愛を、生々しい迫力でお届けします。

喜劇に分類される本作品を、単純な笑いの物語として終わらせない、そこには群像劇としての孤独や悲しみ、更には性差の問題など、現代のこの世界そのものが透けて見えます。

まったく新しい、ロックなキングスメン版　“あの”「夏の夜の夢」。吉祥寺曼荼羅で、7/18・7/19 二夜のみ上演です。

2025.05

『あの夏の夜の夢』公演のお知らせ